腸と肛門の境は、歯状線といって波型になっており、その凹みは、肛門小窩あるいはクリプトとよばれています。その奥には肛門腺という、たとえば汗を出す汗腺や脂肪を出す皮脂腺に似た腺があります。腸の中には無数の細菌が常に生存していますが、たまたまこれが運悪くクリプトから肛門腺内に入り込み、感染を起こすことがあります。これはたとえていえば、ニキビが化膿するようなものです。この化膿によって膿が大量に肛門の周りにたまります。これを肛囲膿瘍(こういのうよう)といい、ズキズキと夜も眠れないほどたいへん痛みます。また全身あるいは局所的な熱を伴います。