肛門のまわりは湿っぽく不潔になりやすくすれやすいので、よく皮膚炎(湿疹)を起こします。症状はかゆみで、ひどくなると夜寝られないほどになりつらいものです。他に粘液や膿が出るような肛門の病気がある時は、分泌物が刺激となり炎症を生じます。
治療としては、まず局所を清潔にすることが大切ですが、ふつうの石けんはアルカリ性でよくないので、中性の薬用せっけんを使用します。薬は他の場所の皮膚炎と同じく内服薬・外用薬(軟膏)を用います。外用薬は皮膚の状態をみながら選択しますが、かぶれがそれほど強くない場合は抗ヒスタミン軟膏を、また、かぶれがひどい時はステロイドホルモン剤の含まれたものを使います。ただしこれは長期間連用すると副作用が出てくるので注意を要します。分泌物が多く湿潤しているような例は少ないので、使った感じのよいクリーム剤が、主に使われます。今まで使っていた薬が効かない場合は、かえって症状を悪くしている恐れがありますので中止します。
再発しやすいので、治療は完全に治るまで行います。粘液や膿の出る病気は、皮膚炎を治してから完全に治すようにします。
生活面では、汗が出て局所のすれやすいような仕事やスポーツはしばらく控えるようにします。また辛子・こしょう・わさびなどの刺激物の摂取も差し控えたほうがよいでしょう。