大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)とは、肛門から直径1cm位の内視鏡を挿入して、大腸を詳しく観察する検査です。

大腸ポリープや大腸がん、炎症性腸疾患などの大腸の病気を診断するためのもっとも有効な検査法となります。

検査の過程で組織を採ってさらに詳細に調べたり、ポリープを切除したりすることができます。

大腸スコープ

消化器内視鏡専門医が、精度の高い大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を行います。

  1. 最新の大腸内視鏡を採用し、可能な限り苦痛の少ない検査を行います。
  2. 患者様のご要望があれば、鎮静剤を使用して鎮静状態で検査を行うことができます。
  3. 大腸内視鏡検査時にポリープが見つかった際、ポリープの大きさや型により当日切除可能な場合があります。また後日改めて切除を行う場合は、2〜3泊の入院が必要になります(ポリープ切除後は、ポリープの大きさによっては入院が必要となるため、入院予約を行ってからになります)。
  4. 必要な場合には、生検(病変の一部を採って顕微鏡で詳しく調べる検査)し、病理検査を行います。

大腸内視鏡検査・実績

大腸内視鏡検査件数(年度別)

SCS:S状結腸内視鏡検査、TCS:全大腸内視鏡検査、西暦は「年度」となります。

グラフの凡例をクリックすると、特定項目のみ表示させる「動的表示」が行えます。
それぞれの棒グラフへマウスオーバーすると、そのデータの詳細が「ふきだし」で表示されます。

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※表が見づらい場合は、横持ちにしてご覧ください。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の種類

①S状結腸内視鏡検査

  • 肛門からS状結腸までを観察します。
  • 検査前に絶食の必要がありません。
  • 検査前に浣腸を行います。

②全大腸内視鏡検査

  • 直腸から盲腸まで全大腸を観察します。
  • 必要時に組織検査を行います。希望されない場合は、お申し出ください。

大腸内視鏡検査の流れ

前日まで

  • まずはご来院いただき、診察後、検査日程の予約を行います。

    問診票は、「受診案内」からダウンロードできますので、ご自宅などで事前にゆっくりご記入いただけます。

  • 血液・尿検査終了後、会計となります。便通の状態にあった下剤を処方しますので、内服中の薬がある方は忘れずに持参してください。
  • 検査前日の朝と昼は、消化のよい食事を心掛けてください。
  • 検査前日の夕方は、絶食です。
  • 検査前日の寝る前に、処方された下剤を飲んでください。

    ご自宅で大腸内視鏡検査の前処置(下剤の服用)を行いたい方は、「ご自宅での大腸内視鏡検査の前処置について」をご覧ください。

    検査前日に夕食を摂取された場合は、検査ができませんのでご注意ください。

検査当日

検査前

  • 検査当日は9時までにご来院ください。
  • 担当看護師から問診を行います。
  • 午前中にかけて下剤を1リットルほど飲んで、腸内をきれいにします。
  • 腸管がきれいになったら、午後から検査になります。

検査中

  • 午後から検査を開始します。
  • 検査用の紙パンツを履いていただきますので、恥ずかしさはありません。
  • ご希望により鎮痛剤や鎮静剤を使います。
  • 検査時間は10〜20分程度です。

○5mm以下の小さなポリープ
「生検」を行います。
ポリープをつまみとるだけなので切除術ではなく、処置扱いとなります。入院の必要はありません。

○5mm以上のポリープ
ポリープにスネア(輪っか)をかけて、電気で焼き切る「ポリープ切除術」を行います。
出血する場合があるため、入院が必要になります。入院の日数は、ポリープの大きさや数によって異なります。
ポリープの大きさによっては内視鏡では取れずに、開腹手術になる場合もあります。

検査後

○何もなかった場合(つまみとった場合)

[ 鎮痛剤未使用の方 ]
検査後すぐに説明となり終了です。
検査後は、普段どおりに食事ができます。

[ 鎮痛剤を使用した方 ]
検査後30分〜1時間ほど休んでいただき、その後、医師からの説明があり検査終了となります。検査後は普段どおりに食事ができます。

※生検を行った場合、出血の可能性があるため、刺激物やアルコールは数日控えてください。

○ポリープ切除術を行った場合

安静のため、入院となります。
入院期間は、ポリープの大きさや数などで異なります。

後日

病理検査を行っている場合は、2週間以降に結果が出ますので、後日改めてご来院ください。
予約優先となりますので、できる限りご予約のうえご来院ください。

よくいただくご質問

くるめ病院にお寄せいただいた、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)に関するご質問にお答えしています。
その他のご質問やご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

0942-43-5757に電話する
メールで医療相談する


痛みや自覚症状のない場合でも、検査を受けた方がいいですか?


がんはかなり進行しないと無症状であることが多く、腫瘍が大きくなってから、あるいは痛みや自覚症状が出てからでは、かなり進行してしまっているケースがあります。痛みや自覚症状がなくても、身体の中には、がんなどの異常が発生し、ひそかに悪化している場合も少なくありません。そのため、身体の異常を解決するには、いかに早期に異常を発見し治療を行うことができるかが重要です。

痛みや自覚症状がなくても、普段から定期的な内視鏡検査を受けましょう。また、便潜血検査で陽性の方は、必ず大腸内視鏡検査を受けるようにしてください。


内視鏡検査には、どのくらい時間がかかりますか?


大腸内視鏡検査は、検査全体で10〜20分ほどの時間がかかる場合が多いです。大腸検査は、腸をきれいにするため9時までにご来院いただき、下剤を飲んでいただきます。

便がきれいになった順番で、お昼から検査を開始します。遅い方は16時ごろまでかかることがありますのでご了承ください。また、当院で大腸検査を受けた方は、在宅で下剤を飲んでいただき、お昼から来院して検査する、「在宅ゴライテリー」もおすすめしています。ご自宅でリラックスして飲めますので、ご希望の方はお申し出ください。


内視鏡検査の費用はどれくらいですか?
また、保険は利きますか?


内視鏡検査は保険の対象となります。費用は見るだけの検査か、生検(組織を採取して、顕微鏡で調べる)も行う検査か、内容によって異なります。また、保険の負担割合によっても大きく異なります。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の費用は、受診費用概算をご覧いただき、おおよその目安としてください。


内視鏡検査を楽に受ける方法はありますか?


できるだけリラックスして検査を受けていただけるよう、ご希望があれば、軽い鎮静剤を使って検査を行うこともできます。

内視鏡がある程度入ってからは、痛みというよりは異物感やものが詰まったような感じがします。また、観察しやすくするために空気を送って胃腸をふくらませるため、腹部に膨満感があります。

楽に検査を受けるためには、体調を整えておくことが大切です。安心した状態で検査にのぞむためにも、検査前に説明をよく聞いて、緊張や不安をできるだけ除いておきましょう。


ポリープを取るときに痛みはありますか?


胃や大腸の粘膜には知覚神経がないため、内視鏡でポリープを切除する際の直接的な痛みはありません。しかし、ポリープの場所によっては、切除しやすい位置へ内視鏡をひねったりするため、腸管が引っぱられて痛みに似た感じがすることもあります。そのような不快感を緩和するために、軽い鎮静剤を使い、リラックスした状態で治療を行う場合もあります。


検査はお尻が見えそうで恥ずかしいです。
何か配慮はされていますか?


大腸内視鏡検査(大腸カメラ)では、検査用にトランクス型の紙パンツを履いていただきます。紙パンツには肛門の部分に切り込みが入っており、そこから内視鏡を入れられるようになっているため、紙パンツを履いたままで検査を受けられます。また、検査室はドアやカーテン等で仕切られているため、他の患者様に見られる心配もありません。


内視鏡による感染の心配はありませんか?
器具の洗浄は、きちんと行われていますか?


日本では内視鏡の洗浄・消毒についてのガイドラインが制定されており、使用ごとに毎回洗浄・消毒が行われます。
血や組織がつく処置具は、使い捨てのものを使用したり、再利用する場合は、高温高圧の蒸気で滅菌するなど、十分に感染対策がなされていますのでご安心ください。